7/11(火)通常稽古

・③『パズルとか伏線とか(仮)』の肉付け作業
・アンジャッシュのネタを観る
・過去アガリスク・冨坂作品の「勘違いネタ」台本配布、読んでみる。
・「勘違いネタ」の分類ってか「何が面白い?」「作品における特徴」など挙げてみる
・どうしても『七人の語らい(ワイフ・ゴーズ・オン)』とかぶってしまうし、シチュエーションコメディ批評はやり終えてしまった。
●「伏線回収そのものがまた伏線となり、伏線回収を延々と続ける」伏線回収ジャンキー(=伏線を短い時間で張り、残りの時間はずっと伏線を回収し続ける)
●題材は「商店街の復興」「商店街の潰れそうな店を再建」など、「商店街のコンサルティング」に決定。
●商店街の人々が会議する話→目的を見失い伏線を回収するための会議に変貌していく。

■出演者・スタッフの日誌■

先に断っておくと、稽古のレポート的な内容にはならない。それは他の人が書くでしょうし。「文芸助手」と名乗っている以上、他のメンバーとは一線を画さなければいけない。これは常々考えていることだ。名乗るんだったら、そこにスペシャリティがなければならない。しかも観客の前で本当に企画の段階から話し合いながら作品を立ち上げる今回の公演では、自分の立場にとって、これはとくに痛切な問題である。

思えば、初めて「文芸助手」として観客の前に出るわけである。俳優としてではなく。だから専門性のない、ふんわりとした発言は出来ないのだ、絶対に。意味があってクリエイティヴで、建設的な意見が求められる。その場のだれもが「さすが文芸助手」と思うようなものでなければならない。

そもそもディスカッションが前提で作劇を行う劇団の、しかもこんなオープンな企画に「文芸助手」として参加する意味は、なかなかに重い。公開稽古、そして今日の稽古(会議も立派な稽古だ)を経て、自分の立場=有用性の危うさを考えさせられた帰り道。「三人寄れば文殊の知恵」を「集合知」に頼っていてはいけないのだ、少なくともおれは。そこに対抗できなければ、また来やがるぜアイデンティティ・クライシス。少なくとも何年もかけて築いたポジションだけど、安泰じゃない。安泰であってはいけない。ポジションは与えられるものじゃない。

だから、この企画は(もちろん劇団的にもそうだけど)、おれとしては結構な勝負だと気づいてしまった。とはいえ、やることは毎度変わらない。誰よりも本を読んで資料探して稽古に臨むしかない。

だから、早く企画を決めてくれ。

 欠席
 今日はパズルや伏線とかについてあれこれ考えた。見えなかった部分とかなんとなくな部分がだんだん肉体を持っていくのが面白かった。めっちゃ盛り上がったものの、さて。信玄が〜と伏線とか。一体どちらになるのか。我々も発表は次の共謀日7/20です。ドキドキしながら待ってる。
 今日は③『パズルとか伏線とか(仮)』の肉付けというか、具体的に何やるのって会議。②『信玄が死んだ(仮)』の話はしなかった。だいっっぶ紆余曲折ありましたが、「伏線回収が次の伏線回収になっていく」という、伏線回収スパイラルみたいな話になることに。伏線回収をしたくてしょうがない、伏線回収ドラッグ。印象的だったのは、“「キレイな伏線回収」より「バカみたいな伏線回収」のほうが楽しい”という見解。それは、すっごく共感。ではその内容(=物語)を何にしようかってなって、「商店街のコンサルタント/商店街の復興、例えば潰れそうな店を復活させるという会議」の形をとることになった。これでようやく②信玄と同じ土俵に並んだ(らしい)。信玄は信玄でまだ具体的な中身はよくわからないが、わたしとしては③パズル伏線(仮)に未だピンと来ず。とは言え、信玄の話は何ら進展がない。圧倒的なパズルの勢いを感じながらも、冨坂さんとしては「まだどっちか分からない」とのこと。次の稽古(公開稽古)までには演目決定、そしてタイトル決め。さて、どうなりますか。
 『その企画、共謀につき』7/11の企画会議が終わりました。
『パズルとか伏線とか(仮)』の話が大きく進みました。
伏線を回収する様を見て得られる快感を思う存分味わっていただこうではないか、というのが概ねの方向です。
具体的な設定もほぼ決まりました。
『パズルとか伏線とか(仮)』は『信玄が死んだ(仮)』の横にようやく並べたか…。
あとはどちらの作品を上演するにしても笑いを取ることを考えていかなければなりません。
それは構造の枠内に収まった笑いではありませんよ。構造を超えた、物理的に言えば劇場を揺らす笑い、そんな笑いを取るのである。
 何にもない『パズルとか伏線とか(仮)』を形にする稽古というか会議というか、みんなが話してることが面白すぎて、いかんなあと思いつつ油断すると意見を言うよりずっと聞いていてしまいたくなる、冨坂さんは「何言ってんだこいつ」って話をしているときがとても面白いのですが、今日は特にそれが爆発していたなあと思いました、あとは信玄とパズルどちらになるか、最終的な決定は冨坂さんなので、我々は静かに結果を待つとします
ただの面白そうな幻だった「伏線とか(仮)」が受肉した。
まだ演目は正式決定していないけれど、「伏線とか(仮)」が「信玄(仮)」に、作品製作のリアリティのラインで並んだ気がする。今日、瞬間最大風速としては「伏線とか(仮)」が頭抜けた感があるし、個人的な感覚でいえば、寂れた商店街という舞台で生き生きとするキャストの姿が鮮やかに目に浮かんで楽しい。「友達(仮)」は草葉の陰から見守ってくれている。
 欠席
 今日の稽古は演目を決めるために案を練る感じでしょうか。
前回「パズルとか伏線とか(仮)」を詰めて
勘違いすれ違い会話に特化させる案が提示されたので、それを練ってみようというところからスタート。
今までの作品から勘違い会話の部分をピックアップして面白さの解析をしようとしたわけですが
途中からいろいろ脱線したり
全く別の会議モノの構想が語られたり
なんやかんや紆余曲折の結果
伏線回収に特化してそれを突き抜けたところまで持っていく、という構造が見えてくる。
いやぁ、熱くバカバカしい経緯で
アガリスクらしいといったところですか。
そこからさらにこの構造に何をあてがうか、ということで
寂れた商店街の復活をかけた会議、ということに。
だいぶ具体的に見えてきて
やっと信玄案と並べられる形になったところで終了。
さて、実際の演目はどちらになるのか。
今日の勢いだと商店街案が有力なのか?
それとも冷静になったらやはり信玄案なのか?
答えはまだない
 今日はほぼ企画会議。
始まった時は漠然とし過ぎてて、これまとまるんかいな?だったが、最後の30分で企画が急速に具体的になる姿はまさにナイゲンのよう(伏線はなかったけど)。さすがです。
俄然楽しみになってきましたね。
 欠席
 欠席
   ノープラン…ってわけじゃないけど、「フリーで話そう!」という気構えで行った割に結構な収穫のある稽古(ネタ打ち合わせ)だった。7/4の公開稽古①で『パズルとか伏線とか(仮)』の題材として「シチュエーションコメディによくある”勘違いネタ”を取り上げよう」という話になったので、過去に書いた作品の中から勘違いネタを抜粋したり、アンジャッシュの”すれ違いコント”シリーズを持っていったので、序盤は鑑賞しながら「これは笑える」「これはこうした方が良くない?」などと話しながら分類していった。

ただ、いかんせん「(嘘ついたり誤魔化したりする)海外ファルス型シチュエーションコメディ」に行き着いてしまうのですよね。我々がここらへんを掘ると。公開稽古①で熊谷が言ってた疑問「『七人の語らい(ワイフ・ゴーズ・オン)』と被らないの?」にぶち当たる。その中の一部である”勘違いネタ”だけを2時間掘り進めれば誰も見たことのない何かに行き着くんじゃないかと思ってたけど、やっぱりそうもいかないというか。「この手のシチュエーションコメディをポストの目線で解体する」ってのは『七人の語らい(ワイフ・ゴーズ・オン)』でやり終わってたんですよね。

そこで、話は変わるけど、先日Twitterで書いた「国府台高校の生徒総会の話」とそれについてのお客さんとの会話について語り「今までに出た要素が最後に集まってく伏線回収ってみんな好きだよね(もちろん俺達も)」「伏線回収ジャンキー」という単語が出て、構造が決まり、それを実現するシチュエーションも思いついたのは良かった。

これで『パズルとか伏線とか(仮)』が肉体を持ったわけだけど、それってようやく『信玄が死んだ(仮)』と並べられる、比べられる土俵に立ったという話なわけでして。賞味な話、スタートラインに立っただけなのでした。

どっちにしようかなぁ…

樫村健人(制作助手) 途中参加の樫村です。自分が参加した時点ではかなり具体的なアイディアも挙げつつ、主に構成についての話し合いでした。「二郎系伏線」などのパワーワードも飛び出しつつ、③『パズルとか伏線とか(仮)』の具体化が進みました!いやはや、お芝居ってこうやってできていくんですね。稽古に参加するというのは、完成したお芝居を観るのとはまた別の面白さがありますね。20日の公開稽古もとっても楽しみです!!

というわけで、ようやく②『武田信玄が死んだ(仮)』と③『パズルとか伏線とか(仮)』がスタートラインに並びました。

次回の公開稽古②は7月20日(木)、いよいよ演目発表。
そしてタイトルを決めていきます。どうぞお楽しみに。